カラー剤によって皮膚のダメージは蓄積するか?


いつもお世話になっております<(_ _)>
激ヒマなのでブログでも書いてみようかと思います!

お題の「皮膚のダメージ」ですが言い換えると「皮膚にカラー剤は浸透し得るか?」
とも言えるのではないでしょうか。
このテーマも良く相談を受けます。
「カラーを繰り返して肌にダメージが蓄積するのが怖い」とか、「だんだん体内に溜まっていく」というイメージですね。
もちろん、毎回のカラーリングで痛みや痒みがある場合は別ですが、特に何も感じない場合でもダメージなどはあるのでしょうか?
巷にはカラー剤が体内に蓄積するんだ的なブログやらが多いとは思いますが果たして本当でしょうか?

○まずカラー剤にアレルギーを起こしてしまえば接触性皮膚炎を起こして瞬間的にはダメージします。
(結構ひどいことになるが、時間が経つと元に戻ります)
転んで擦りむいたり、ちょっとした火傷も基本的に元に戻ります。

○シミは太陽光線の影響を受けてます。(光老化と言う、活性酸素などの影響もある)

○シワに関しては内面の老化が強く影響してまして、皮膚近くの毛細血管の減少、顔の筋肉が減少してハリを失っていきシワが目立っていきます。(お子さんやお孫さんのお尻など触ってみて下さい、プリン!!としてますよね?これは皮下に筋肉と血流がしっかりしてる証拠です!もちろんチビちゃんに限る!)

○肌のターンオーバーも関係してまして加齢とともに長くなります。
ターンオーバーは早いと良いというわけではないです。
炎症などでトラブってる肌はターンオーバーが早くなっています。

○男女ともに頭髪も加齢により減少しますがこれも皮膚内の特定のコラーゲンが減少することで起こります。

皮膚は外部の刺激より、活性酸素、紫外線、毛細血管の減少、筋肉の減少など(特定の部分に力が入る)などの内部の原因の方がはるかにダメージ要因なのです。
ただ「絶対にダメージしないよ!」と言えませんし、そもそも「ダメージ」すると信じてる人に無理に押し付ける物でもないのですが、ちょっとここで肌の構造を改めて考えてみませんか?という事です。

気にしたことがないかもしれませんが、化粧品のCMなどで「浸透」や「吸収」などの表現を使った場合、画面の隅っこに(角質層までとか角層まで)などのキャプションが入ります。
10秒のCMで「浸透」と4回言えばその度に(角質層まで)とキャプションが入ります。

ではこの角質層とはどの辺の事を言うのでしょうか?皆さんはご存じですね、肌の一番表面です。
角質層は肌表面の0.1~0.3mmの部分ですが「浸透」するのは実はさらに薄い表面部分なのです。

肌の構造を説明しますと、
真皮と表皮から成り立っています。真皮にまで傷が及ぶと大体は何針縫ったとかそんな話になります。
表皮はさらに分類されて、外側から順に「角質層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」となります。
表皮の4層の厚さが0.1mm~0.3mmでその一番外側が角質層です。
角質層が0.1~0.3mmではないですよ表皮全体です。
※皮膚膜は汗と皮脂が混ざったものと考えてください。

この角質層、表皮の一番奥にある基底層が絶えず分裂を繰り返し、押しだされた死んだ細胞からできています。
↑の図を見てもらうとわかりますが、顆粒層から下の部分は「細胞核」を示す「点」がありますが角質層にはありません。角質層の部分は背景が白いですね、組織液もありません。

角層細胞は、バリア膜の構成単位となるため、生命活動を行うための小器官をすべて失っています。そのため、血管から組織液(体液)を補給されることはなく、 組織液に浸された生きた表皮と接した湿った下層から、外気に接して比較的乾いた表層まで、水分含有量に勾配が生じています。

要するに我々の肌表面は死んだ細胞で覆われているという事になります。
細胞が死んでますので血液中から栄養が補給されることもないです。
お風呂などでタオルで擦れば容易に剥がれ落ちますが、何もしなくても垢として剥がれ落ちます。

角質層のケラチノサイトの最外層(表面)からは役目を終えた角質細胞が剥離 ・脱落を繰りかえし、いわゆる「垢」となり、剥がれおちていきます。
顆粒層が角質細胞になってから垢の1部になって体外へ脱落するまでは約14日で、細胞が絶えず剥がれ落ち、厚い皮膚の場合はすり減っていき、剥がれ落ちたものを補うように基底細胞層では細胞分裂により新しい細胞が供給されていき、基底細胞層から皮表へと上行する流れの過程で分化を遂げながら、最終的に角質層に到達するのです。
表皮全体として消失と供給のバランスが自己複製により見事に維持されています。
ドクターズオーガニック

化粧品のCMに戻りますが、化粧品などを管理しているのは「薬事法」という法律です。
この法律でも、化粧品が角質層よりも奥まで浸透するという広告は禁じられています。
なので「浸透」などの表現を使った際にキャプションが入るわけなのです。

★肌の最大の役割は「体を守ること」

肌はなぜ存在しているか?それは外部からの異物を体内に侵入させないためのバリアとしての役割です。
肌によるバリア機能が健全であるから、細胞や血管、神経が正常なのです。
皮膚は体重の16%ほどを占める人体最大の臓器でバリア機能に特化しているのです。
ちなみに同じ厚さのプラスチック膜と同じくらい水分を通しにくい性質があります。
バリア機能と言ってもATフィールドみたいに弾き返してるだけではないです!
さすがにこれくらいは著作権大丈夫ですかね、、、ATフィールドは皆の心にもありますし!

※水分の喪失と侵入を防ぐ。
※体温調節
※微生物や物理化学的な刺激から体を守る
※感覚器としての役割
主にこの要な機能があります。

話が逸れますが、侵入を防ぐのと同じくらい大事なのが「体内から逃がさない」機能でしょう。
皮膚は角質層を皮脂で覆って保湿しているわけですが、化粧品で保湿を強めると肌が怠けます。
肌はPh5.5くらいで弱酸性ですが、弱酸性の化粧品や洗顔料が良いとは限りません。
美肌の湯と言えばアルカリ泉です、石鹸もPH10くらいでアルカリです。

驚くなかれ!世の中には「浸透」などしませんという事をテーマにした化粧品もあるのです。

クレンジングと化粧水だけでは心配になると思いますが、使っていくと肌が自活してきます。

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