美肌とアルカリ泉


美肌の温泉といえば 『アルカリ泉』 です。湯上りはお肌がつるんつるんになる経験がお有りと思います。

お肌にはアルカリ泉がとっても良いのです。それは古くなった角質をふやかし、落とし、皮膚の新陳代謝を助けるからです。

長野県にある「美肌の湯 白馬八方温泉」、ここの pH は、なんと11.2 という強アルカリ泉です。この11.2 という phは、猛毒の苛性ソーダを水に溶かしたときの pH と同じなのです。それなのにこの温泉では肌がスベスベになり、全国から美肌美人を願う女性が訪れます。ちなみに、赤ちゃんが育つお母さんの羊水も pH 7.8~8.2 のアルカリ性です。

ph

アルカリ成分が肌に触れると、肌の自然免疫の中和能(アルカリ性に傾いた肌表面を酸性物質を排泄して中和しようとする力)が働いて、肌は盛んに酸性物質を出そうと皮膚代謝を活性化します。これが肌に大切な保湿成分でもあるわけです。さらにアルカリは肌を柔らかくしたり、膨潤(潤いふくらませる)させる作用もあります。

温泉に入った後は何も塗らなくてもスベスベになります。昔の人は理由は分からなくても肌がきれいになることは経験で知っていたのですね。今では科学的な根拠が解明されています。

ですからアルカリの温泉に入ったら、顔も体もバシャバシャお湯をかけることをおすすめします。ツルツルのお肌になるはずです。

人間の身体は疲れたり病気になったりすると pH が酸性に傾いてきます。そんな時アルカリ性の温泉につかると中和され疲れがとれるのです。だからこそ、今のように豊富な薬の無い時代に「湯治」が生まれたのでしょう。

では、酸性の温泉は? というと、こちらは殺菌作用が高いので傷や炎症を鎮める効果があります。昔、戦場で手傷を負った武士は酸性の温泉に入って直していました。

傷には酸性の湯、美肌にはアルカリの湯で肌の代謝を活性かさせる、と使い分けるのが賢い温泉の利用法です。

 

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